Electromobility 2021年4月28日

バイエルン州の航空宇宙産業に対する支援策

航空宇宙分野で革新的なソリューションやアプリケーションの開発に取り組んでいるバイエルン州の企業や州内のプロジェクトに対し、州政府は今年も支援策を打ち出しています。最新情報をご紹介します。

バイエルン州は、航空宇宙産業分野における研究開発から実践的な応用まで、バリューチェーン全体を有する先駆的ビジネスエリアとして世界に知られています。州政政府は、航空宇宙産業分野における破壊的革新と更なる技術開発に対し、新戦略「ハイテク・アジェンダ・プラス(HTA+)」で追加資金を投入することを発表しています。これにより、この分野においてバイエルン州経済省はドイツ全体への貢献を果たします。プロジェクトの遂行はIABG社(Industrie-Anlagen-Betriebs-Gesellschaft mbH)が担います。


バイエルンの航空開発プログラム: BayLu25-II


2020年に開始し、効果を上げているBayLu25プログラムが継続されます。航空宇宙分野における生産性の向上と効率化、持続可能性を重点課題とし、研究開発と技術開発に焦点を当てます。目標は航空宇宙分野で得られた革新的な成果を自動車産業や医療技術、あるいは工業機械製造分野に転換することです。キーワードは「クロス・インダストリー・イノベーション」です。

深化したプログラム BayLu25-II の対象分野は以下の通りです。

  • 破壊的な技術と革新的なシステム(経済的な飛行技術とシステム)
  • 基礎技術
  • 水素技術と(ハイブリッド・)エレクトロ・フライト(ゼロ・エミッション・エアクラフト)
  • 技術デモンストレーション


すべての助成金申請手続きは二段階になっています。まずプロジェクト案を提出し、それが受理された場合に、正式に申請を行います。

2021年5月19日正午が締め切りです。


バイエルン宇宙研究プログラム (RaFo Bayern)


小型衛星と新たなランチャー・システムに焦点をあてた宇宙産業特別プログラムは「ハイテク・アジェンダ・プラス」政策に組込まれています。バイエルン州は、この支援策により、宇宙産業に関わる包括的な研究開発に貢献したいと考えています。将来有望な技術やアプリケーションが支援対象です。

  • 衛星技術(スペース・テクノロジー)
  • 新たなランチャー・システム(小型ランチャーに焦点)
  • スペース・アプリケーション&サービス
  • セキュリティとサスティナビリティ
  • スペース・ネットワーキング&コネクティビティならびに探査


Bayerische Raumfahrt-Forschungsprogramm (RaFo Bayern) の申請も2021年5月19日正午が締め切りです。


全体的なスペース・モビリティ・イニシアティブに対するバイエルン州の支援


この包括的なエア・モビリティ・イニシアティブが目指すのは、バイエルン州の産業、大学および大学外研究機関が革新の手がかりをつかむことです。エア・モビリティ関連の新規あるいは既存のコンセプトはより実際的な発展を遂げ、長期にわたり現在あるインフラに組み込まれる必要があります。破壊的技術と革新への手がかりを掴むことにフォーカスし、その中でも多様な宇宙関連プロジェクトが助成の対象で、以下の重点項目が挙げられています。

  • 破壊的な技術と革新的なシステム(経済的な飛行技術とシステム)
  • デジタル化、インダストリー4.0、人工知能
  • 水素技術と(ハイブリッド・)エレクトロ・フライト(ゼロ・エミッション・エアクラフト)
  • 技術デモンストレーション


プロジェクト・スケッチの締め切りは2021年6月1日正午です。


バイエルン州の航空宇宙産業についてはこのブログにも多くの記事を掲載しています。また、この分野あるいはその他の産業についても、研究開発の進捗状況などを今後もブログで定期的にご紹介いたします。