情報通信技術

バイエルン州では今日、全ての高等教育機関でICTに特化したコースを提供しており、ICT業界の全分野をカバーしています。また、情報学や計算機工学など、ICTに関連したさまざまな専門コースもあります。バイエルン州では毎年約4400人の情報通信工学の学生が高等教育機関を卒業して労働市場へと移行します。バイエルン州のICT企業は、この大変魅力的な人材プールを活用することができます。さらに、大学外の機関が提供する職業・資格教育や研修プログラムが、バイエルン州全域に広く整備されています。

バイエルン州の大学や研究機関では、州の境界線を越える大きな重要性を有するICT研究が行われています。バイエルン州には11の大学と17の専門単科大学の他に、著名な研究機関であるフラウンホーファー集積回路研究所やドイツ放送技術研究所（IRT）、さらにはITやテレコミュニケーション分野の新技術を開発する研究グループが多数存在します。バイエルン州は分野を問わず最高レベルの研究者を惹きつけます。その理由のひとつがバイエルン州の高いクオリティ・オブ・ライフであることは明らかです。

バイエルン州のICT業界のネットワーク・イニシアティブには、バイエルン州ICTクラスターBICCnetがあります。クラスターの主な活動は、バイエルン州のICTセクターのための協働プラットフォームを構築し、特定テーマや時事問題に関するイベントやハイレベルの座談会を企画することです。ICT企業は、このネットワークを自社の活動に役立てることができます。さらに、コンタクト先の拡大や連携関係の維持、地域イニシアティブとの連携もクラスターの役目です。

BICCnetでは、ICTやネットワークをテーマにしたさまざまなイベント、ワーキンググループ、フォーラムを企画しています。バイエルン州全体をカバーするBICCnetを補完するのが地域のネットワークです。地域ネットワークには、レーゲンスブルクの起業家センター「TechBase Regensburg」に併設されるITセキュリティ・クラスターやITロジスティクス・クラスターのように、特定のICTセクターに特化した特色のあるネットワークもあります。BICCnet、地域ネットワーク、特定テーマのネットワークの活動範囲はバイエルン州だけを対象としているわけではありません。全てのネットワークは州の境界線を越えた幅広い活動を行っています。たとえばITセキュリティ・クラスターは、上部オーストリア州の情報技術センター（ITC）との間で国際的な協力関係を結んでいます。