Logistics 2021年10月12日

物流業界におけるモビリティ部門のカーボンニュートラル:次世代モビリティの先駆者、水素トラック発表

物流の未来とはどのようなものでしょうか?これについては、熱を帯びた議論が様々なところで行われています。商品の運搬においても持続可能性が重要な役割を担います。ハンブルクで開かれたITS世界会議で、バイエルン州の企業マイアー・コルドゥレッチュ・グループ、パウル商用車、シェル・ドイツの三社による戦略的アライアンス「ネクスト・モビリティ・アクセラレーター」が初の燃料電池式大型トラックを発表しました。

この新しいトラックは、メルセデス・ベンツ・スペシャル・トラック、ZF、トヨタのコンポーネントを用い、パウル商用車がアッセンブリー、サービス、メンテナンス、部品供給を行います。そして、マイアーコードュレッチュ社がバイエルン州経済省の助成する水素ステーション第一号を設置します。また、シェルがグリーン水素の供給を予定しており、更に走行距離(km)ベースの車両提供を含めた統一的なモビリティ・プラットフォームを開発します。

この3社は水素の包括的供給や水素トラックとバスの包括的需要に対する各社の専門性を統合するべく、以前から連携していました。きっかけは水素バリューチェーンの全体的な見直しです。水素の製造から、電気分解を伴うH2トラックの製造、物流、燃料補給までを含めたグリーン水素の全体的なインフラストラクチャーの構築が狙いです。これに対しても3社はこの大きなパートナーシップに重点を置いています。

バイエルン州では、フィルスビーブルク市を拠点にする中小企業、パウル商用車とマイアー・コードュレッチュの2社だけが、シェルのような多国籍企業と未来志向の連携をしているのではありません。9月にミュンヘンで開催されたIAAモビリティ2021ではバイエルン州も参加して、将来を嘱望されるパートナーシップ連携が発表されています。バイエルン州のユニコーン企業であるフリックスバスも、自社車両のクライメイトニュートラル実現のための、また旅客輸送産業で新標準を打ち出すための連携先を探していました。