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バイエルンのクリーンテック:グリーンテクノロジーで持続可能な未来を
気候変動、エネルギー需要の絶え間ない上昇、高止まりする資源消費-これら全てが私たちに新たなチャレンジを突き付けています。クリーンテック-「きれいなテクノロジー」-が持続可能な経済と社会を作るための助けとなり、更に将来のためにも有効な手段となるでしょう。バイエルン州でもクリーンテックへの取り組みが始まっており、多数のイニシアティブやコーポレーション、将来有望なスタートアップがその環境を更に強固にしています。バイエルン州のクリーンテックの現状と、この分野で成功するためにどんなことが行われているのか、見てみましょう。
クリーンテックは環境を保護する、あるいは環境になるべく負荷をかけない技術です。生産性とパフォーマンスを落とすことなく効果をあげることが眼目です。目的は、天然資源の利用を節減しつつ、内外のコストを削減することです。ここ数年、バイエルン州ではクリーンテックが盛んになってきています。例えば、ミュンヘンで開催された「TechDays2020」のキーノートではクリーンテック、再生可能エネルギー、バイエルンあるいは世界の新たなイノベーションがテーマとして取り上げられました。
バイエルンのクリーンテックは自動車産業を中心に
バイエルン州では自動車産業が強いことから、クリーンテック分野でも自動車やモビリティ産業での活用がその中心となっています。州政府の新たな経済政策「ハイテクアジェンダ・バイエルン」でもクリーンテックの重要性が明確に述べられています。
- シュトラウビングにある人口燃料の研究センターに、新たに4つのポストを設けた国立のリファレンスセンターが開設される予定です。
- バイロイトにあるバイエルン州のバッテリー産業ネットワークBayBatt、ミュンヘン工科大学、アウグスブルクとヴュルツブルクのフラウンフォーファー研究所では環境負荷が少なく効率的な電動機用の次世代バッテリーを開発中です。
- 連邦政府およびバーデンヴュルテンベルク州と協力してバイエルン州はバッテリーセルを製造するVARTAの事業拡張に出資しました。ドナウ・リース郡のネルトリンゲンニのこの企業はこれにより、500人を雇用する最新の設備を備えたリチウムイオンバッテリー工場を新設しました。
- ニュルンベルクのバイエルン水素センターH2Bはバイエルン州内の水素技術を集約し、企業と研究機関、そしてスタートアップの連携に寄与しています。
更にバイエルン研究基金はバイロイト大学の「クリーンテック・プロジェクト」を支援しています。これらの措置はバイエルン州を環境保護の先進地域にするためです。
成果をあげるバイエルンのクリーンテック系スタートアップ
持続可能で環境に優しい技術は特にバイエルン州の若い企業やスタートアップにとってジャンプ台でもあります。
ヴュルツブルクとイギリスに拠点を置くサーキュラー・カーボン社は石炭の生物学的生産でトップの企業です。農作地の土壌を持続的に豊かに、より良い状態に保ち、それによって生産性を高めることができます。また原材料の処理に関して言えば、石炭はリサイクルプロセスにも重要です。
Lignoa Leichtbau GmbH(リグノア・ライヒトバウ有限責任会社)
ニュルンベルク近郊にあるこのスタートアップが木材から作っているのは革新的な軽量資材で、車椅子からタブレット端末用の保護カバーまで、その用途は多様です。
環境に配慮した製品の一つの選択肢として、食品や医薬品など気温変化に敏感な製品を保護する発泡スチロール製梱包材を作っているのがラントパック社です。ミュンヘン近郊のこの会社はまだ創業5年という若さです。
CMBlu Energy AG(CMブルー・エナジー株式会社)
エネルギーを効率的に、環境に配慮した方法で蓄えることがアルツェナウのCMブルー・エナジーの掲げる目標です。このエネルギーのパイオニアは自然を手本にオーガニック・フロー・ストレージというシステムを開発しています。
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このヴェスリングのスタートアップは排ガスの出ない空飛ぶタクシーで、あれよあれよという間に世界のモビリティ業界で知られるようになりました。現在はプロトタイプ機の量産化に取り組んでいます。
It's time to look beyond #urbanairmobility and see the potential presented by connecting entire regions. With a range of 300km the Lilium Jet has the potential to revolutionize travel not just in cities, but beyond them too. Read more on https://t.co/uCaP68ev1Z pic.twitter.com/VN6Zbm7WHY
— Lilium (@Lilium) December 4, 2019
SINN Power GmbH(SINNパワー有限責任会社)
バイエルン州ガウティングの街からクリーンテクノロジーを武器に世界の海に飛び込んだのがSINNパワーです。2014年に設立されたこの新興企業は水流からエネルギーを作り出すクリーンテック・アプリを開発しています。グリーンテクノロジーの恩恵を受けられるのは、海沿いに住む人だけではありません。
ギルヒングにあるスタートアップ、ハワ・ダワはデータの収集と処理に特化していますが、その目的は空気をきれいにすることです。運輸やモビリティ、都市計画からスマート・ヘルス、そしてファイナンシャル・プランニングにもハワ・ダワのサービスが活用されます。(IFA2020でデジタルスタートアップ・オブ・ザ・イヤーを獲得しました。)
エネルギーと気候保護の州政府エージェント
8月初めにレーゲンスブルクにあるTechBaseでエネルギーと気候保護のためのバイエルン州政府のエージェントLENKが活動を開始しました。これにより、バイエルン州のエネルギー革命は更に促進されます。特に不可避の温室効果ガスのためのCO2オフセッティング・プラットフォームと既存のエネルギー・環境設備の融合を目指しています。LENKは企業や役所などカーボンニュートラルを目指す企業や役所などの相談先になっています。